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交通事故で病院に入ったら必ずレントゲン撮影をしてもらってください。

今回は、交通事故に遭って病院に行ったときに、医師に必ずしてもらって欲しいことについてお話しします。

それは、受傷した箇所のレントゲン写真を撮ってもらって欲しいということです。

「ん?そんなの当たり前でしょ?」

と思う方もおられるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

交通事故で怪我をして病院に来た患者が、「打撲した」と主張していれば、医師は通常、骨折してないか確認するためレントゲン撮影検査をします。追突されて患者が「首や腰が痛い」と主張していれば、同じように首、腰のレントゲン撮影検査をします。

しかし、深夜に受診したときや、受診時に他の急患対応で忙しいときには、医師が患者の様子をざっと診て「大したことはない」と判断すれば、「明日また来て下さい。」というように、レントゲン撮影検査をしないで返されてしまうことも、ない訳ではありません。

では、このように初診時にレントゲン撮影をしていないと、被害者には後々どのような不利益が生じるのでしょうか?

事故直後に医師がレントゲン撮影検査をしたということは、被害者が受傷箇所の痛みを訴えており、それなり程度の自覚症状があったということが推認できます。

もっと具体的に言うと、事故直後の被害者には骨折の可能性を疑われるほどの自覚症状があったことが、医師がレントゲン検査をしていることにより分かるのですね。

一方で、医師がレントゲン検査をしていないということは・・・もうお分かりですね?

被害者は、事故直後には大した自覚症状を訴えていなかった。

言い換えれば、事故による怪我は大したことがなかった。

そのように推認できます。

少なくとも、相手方保険会社や自賠責損害調査事務所はそのように考えます。

理不尽に感じる方も多いと思いますが、これが現実です。

交通事故で、失敗や損をしたくなければ、まずは理不尽な現実を受け入れなければいけません。

ですから、レントゲン撮影検査もせずに帰されそうになったときには、医師に頼み込んででも、レントゲン検査をしてもらって下さい。

それでも医師に、「レントゲンは必要ない」と言われたときには、「後で保険会社ともめたくないので、レントゲンは撮ってもらえませんか?」という頼み方をしてみて下さい。

医師は直感的に「トラブルに巻き込まれたくない」と感じて、レントゲン撮影に応じてくれるでしょう。

「初診時のレントゲン撮影」という通常、当たり前にされていることが、あなたの場合にはされていないということ。

それは後々、治療期間や慰謝料の程度、後遺障害(後遺症)認定の可否等に不利に影響することを、是非知っておいてください。

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